納豆はニオイだけでダメだという人も結構います。
でも体に良いことは結構知られていて、納豆の効果には食べると体臭が消える、いや納豆臭くなるなど、正反対な評価が付きまとう良くも悪くも話題の食べ物。
日本に昔からある食べ物ですが、果たして納豆を食べると体臭が改善されるのか、はたまた体臭が納豆臭くなるのか、本当のところはどうなのか調べてみましょう。
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もくじ
納豆には体臭を改善する効果があるのでしょうか?
納豆自体が体臭を消す効果があるわけではない事は納豆のニオイからも分かると思います。
納豆を食べると含まれている成分によって体調が整えられて、その結果、体臭が軽減されると考えた方がよいでしょう。
納豆の植物性たんぱく質はとても品質が良い
体臭の原因の一つに、動物性たんぱく質を摂りすぎる事が原因の一つに挙げられます。
動物性たんぱく質は植物性たんぱく質に比べて構造が複雑で消化しにくいのです。
未消化の動物性たんぱく質が消化待ちの間に悪玉菌によって先に分解されてしまい腐敗します。
腐敗するときに体に有害で悪臭のする物質を生み出します。
アンモニアや硫化水素(卵の腐ったようなニオイがする)などの有害物質です。
美容関係の本で「毒素」と言われているものの一種です。
これらの有害な物質が腸内の壁の中に通っている血管に入り込み、全身をめぐるのです。
血液に乗って肌の組織に有害物質が回ってくると皮膚から発散されニオイの強い体臭となります。
納豆に含まれている植物性たんぱく質は動物性たんぱく質と比べて非常に消化されやすいので、分解されるときに悪臭の元になる有害物質が出にくいのです。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質とでは、体が必要とするアミノ酸は同じものです。
同じものなら消化に優れている分、納豆の植物性たんぱく質は品質の良いたんぱく質と言えます。
納豆に含まれている「大豆イソフラボン」には体臭を抑える効能がある
納豆に含まれている大豆イソフラボンは話題のポリフェノールの一種です。
イソフラボン自体には消臭機能はありませんが体内に入ると女性ホルモンの「エストロゲン」と似たような働きをします。
エストロゲンは皮脂汗腺(脂っこい汗)や汗が出るのを減らす働きをします。
皮脂や汗は元々ニオイはありません。
体の表面の皮膚や衣服に付着している雑菌が皮脂や汗を分解すると悪臭がしやすいのです。
肌がオイリーな方、体臭も少し気になる時はありませんでしょうか。
そのように感じている方は、普段の食生活に納豆を少し取り入れてみると改善が期待できそうです。
納豆を食べた後、体が納豆臭くなっているような気がするけど?!
納豆を食べたからといって体臭が納豆臭くなりません。
もし納豆を食べた後に納豆臭くなるのでしたら原因は大まかに分けて二つ考えられます。
納豆菌はなかなか死滅しない
納豆菌は枯草菌という菌の一種です。
普通、細菌は100度近くの温度になるとほとんど死滅します。
このため注射器など医療器具を消毒するときには沸騰したお湯につけて煮沸消毒をします。
枯草菌のグループは納豆菌を含めて煮沸消毒では死滅しない非常に生命力が強い菌なのです。
水の温度を180度(圧力をかけると水も100度以上になります。)にして30分以上過熱すると死滅します。
温度だけでなく、アルコールなどの消毒薬にも抵抗力があり、消毒したぐらいでは完全に死滅しないのです。
古来からの納豆を作る製法は煮沸消毒した稲ワラの中にゆでた大豆を仕込むというものです。
これは納豆菌が熱で簡単に死滅しない性質を利用して煮沸によって他の雑菌を死滅させる製法です。
非常に生命力が強い納豆菌ですので、納豆を食べた後に納豆の容器を片付ける時や、納豆を食べるときに体のどこかに付着すると、納豆のニオイは簡単に落ちません。
簡単に死滅しないでニオイを出し続ける性質が納豆を食べ過ぎると体が臭くなるといわれる原因の一つだと考えられます。
納豆菌以外の雑菌から発生する「納豆臭さ」
靴やブーツなどを長時間履いていると足が蒸れて納豆のようなニオイがすることがあります。
足の裏には汗や皮脂が出る汗腺が多くあるために皮脂成分の分泌が盛んです。
足が蒸れた状態で靴やブーツ履き続けていくうちに、枯草菌の仲間の雑菌が繁殖することがあります。
納豆臭い(またはチーズのような)ニオイを作り出す雑菌も納豆菌の一種です。
この雑菌が足の裏から分泌された脂汗や汗を分解するとイソ吉草酸というニオイの強い物質を生み出します。
イソ吉草酸のニオイは、納豆臭またはチーズ臭に例えられます。
納豆に似たニオイがするので、納豆を食べたからこんなニオイがするんだ、と考えられてしまったのかもしれません。
納豆の効能からするとむしろ納豆を食べ続けた方が、足の裏から分泌される脂汗や汗が減ってくるので、靴やブーツをよく乾燥、除菌すればニオイは減ってゆきます。
十円玉等の銅貨を靴やブーツの中に数枚ずつ入れておくと銅の殺菌効果によってニオイが抑えられます。
おわりに
納豆を食べることによって、消化が良くなり毒素の発生が減り、体内環境が改善されて体臭が減ってゆくことが分かりました。
納豆等の大豆製品はお肉に比べても見劣りしないほどの高タンパク質な食品です。
牛肉、豚肉、鶏肉の100g当たりのたんぱく質は約25~27gです。
納豆は100g当たりのたんぱく質は16~18gです。
価格当たりのたんぱく質の量を考えると非常にコストパフォーマンスに優れた食品と言えます。
納豆に限らず豆腐やお味噌にもイソフラボンは豊富に含まれています。
体に良くて、しかも値段が安いので毎日でも食べることができ、しかも体臭が改善される。
古くから親しまれてきた納豆はこんなに素晴らしい食べ物だったんですね。
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