タバコを吸っていると老けるよ、体に良くないよと言われてもなかなかタバコをやめられない。
頭では分かっていても凄く常習性の強いタバコをやめる事は大変な事なのです。
厚生労働省が禁煙外来治療を健康保健適用にしたことでも禁煙の大変さが分かります。
しかしタバコは健康だけでなく、アンチエイジングにも非常に悪影響がある物だったのです。
タバコは体の老化の為にあるといっても言い過ぎではないほど、老化を早める物質が詰まっています。
一体タバコにはどんな老化促進物質が入っているのでしょうか?
スポンサードリンク
もくじ
タバコの中の何が体によくないの?
タバコを吸う、ということはタバコの葉を燃やしてその煙の中に含まれているニコチンを吸収することが目的です。
火を使わない噛みタバコもニコチンを体内に取り入れる目的には変わりはありません。
意外にもニコチン自体には発がん性は認められておらず、ニコチンは体に悪いのか、悪くないのかといった議論は医学界でもまだ決着がついていません。
ではタバコの何が体に良くないのか?
健康に問題なのはタバコの煙の成分です。
タバコを燃やした煙の中には約4000種類もの化学物質が含まれています。
そのうちの約1000種類の化学物質には死亡する可能性がある有害化学物質や発がん性物質が含まれている事が分かっています。
タバコを吸うと本当に老けるの?
タバコの煙には有害物質のほかに「活性酸素」という酸素の1種が大量に含まれています。
「活性酸素」は体の中の細胞を傷つけるので、老化を早める大きな原因となっています。
活性酸素は私たちが呼吸するときに必要な酸素と違って、電気的に不安定(電子が足りない)な酸素です。
活性酸素は電気的に不安定なので、触れたものから電子を奪って安定した状態になろうとします。
電子を奪われた方は不安定な状態になり、安定した状態が保てなくなり、壊れてしまったり別の作りになったりします。
活性酸素によって繰り返し細胞が傷つけられると遺伝子が傷ついて変異を起こし、癌化することもあります。
ニコチン軽めのタバコだから大丈夫?
動物は体は内臓を動かしたり、移動したり生きてゆく為のエネルギーを細胞の中にあるミトコンドリアという組織が栄養を分解することによって得ています。
ミトコンドリアがエネルギーを生み出すときにも、実は活性酸素が生まれます。
生き物が生き続ける間は活性酸素と縁を切ることが出来ないのです。
体に害のある活性酸素はビタミンCを始めとした抗酸化物質によって中和されるようにできています。
しかしタバコを吸う事によって大量の活性酸素が体に入ってくると、体の抗酸化物質だけでは対応できず、大量の細胞が傷つけられ、老化が進んでしまいます。
美容にも大きく影響します。肌の張りを保つコラーゲン組織も活性酸素によって傷つけられると組織の再生するスピードが遅くなり、シワやたるみが出てきます。
肌では紫外線などによっても活性酸素が作られるので、何もお手入れをしないと修復が追い付かなくなり、その結果、肌は張りを失いシワが増えます。
生命活動の為に活性酸素が生まれるのはやむを得ないことですが、体は生まれてくる活性酸素を抑え込むために必要な量の抗酸化物質を作り出して懸命に中和しています。
しかし体は喫煙で入ってくる活性酸素を想定して抗酸化物質を作ってはいません。
ですから少しの喫煙でも抗酸化物質が足りなくなって老化が早められると考えるべきでしょう。
タバコを吸う人の「スモーカーズフェイス」
活性酸素によって傷つけられた血管は傷を修復するために「かさぶた」を作ります。
「かさぶた」はエラスチンという組織で作られるのですが、動脈硬化の原因にもなります。
動脈硬化が進んでくるとだんだん血管が細くなり、いずれ詰まります。
心臓で血管が詰まれば心筋梗塞と呼ばれ、脳で血管が詰まれば脳梗塞と呼ばれる命に関わる重大疾患となります。
私たちの体はバランスよく作られていて、血管が詰まらないように「かさぶた」を溶かす為に白血球がエラスターゼという溶解酵素を分泌して血液の流れを良くしようとしてくれます。
しかしあいにく、このエラスターゼは肌の老化を進めてしまう副作用があるのです。
エラスチンというものはコラーゲンの弾力を保つ繊維でもあります。
動脈硬化を防ぐために分泌されたエラスターゼは血管の中の詰まりを溶かすだけでなく、肌の張りを保つエラスチンも溶かしてしまうのです。
エラスチンを溶かされてしまったコラーゲンは肌の張りを保つことができなくなり、シワやたるみが増えるのです。
タバコの活性酸素によってこの状態になった顔を「スモーカーズフェイス」と呼びます。
おわりに
今回はアンチエイジングに関してのタバコの害を詳しく掘り下げてみました。
人の年齢は、特に顔の肌はシワが増えると見る人からは明らかに老けたと思われます。
人から見られる肌はタバコを吸って入ってくる活性酸素による老化と、活性酸素によって傷つけられた血管が詰まるのを防ぐために分泌される溶解酵素と両方からダメージを受けてしまいます。
貴重な時間と労力、資金をかけてアンチエイジングを頑張っても、たった1本のタバコを吸う事でその努力が失われてしまいます。
しかしタバコの害は約10年禁煙すればなくなるとも言われています。
アンチエイジングで若々しさを望むなら、今すぐにでもタバコから離れましょう。
スポンサードリンク
コメント